白無垢のこと

2016-02-12

白無垢着付

王子稲荷神社の初午(凧市)での白無垢着付けの様子です。

着物ドリーマーズにはプロの着付師がいますので
イベントの時には着付師としても活躍します。

(今回は舞踊の衣装としての着用のため、本来の花嫁衣裳の着付けとは異なる部分もあります。)

白無垢とは
白一色で統一された装いのことで本来は花嫁衣裳に限りません。
白は無色で潔白を表すと同時に神聖、清浄を表すものとしても使われていました。
現在は「あなたの色(嫁ぎ先の色)に染まります」といった、花嫁の純真な気持ちの表れと
説明されることが多いようですが、かつては人間に嫁ぐ前に神様に嫁ぐという儀式があり
婚礼は神事だったため、神聖な白を用いたようです。
また、生家での自分は一旦死に、婚家で新たに生まれ変わるという意味合いで
白無垢(=死に装束)で始まり、途中で色直し(赤い打掛=血・生まれる)を
するという説もあります。

白無垢着付

白無垢着付けに必要なもの

掛け下
打掛の下に着る振袖。普通の振袖とは違い、裾にはふき(裏地を表に折り返して、
表から少し見えるように仕立てた部分)があり裾も長くなっています。

掛け下帯
打掛の下に着る礼装用の帯で、紗綾形や吉祥文様などが使われます。

抱え帯
かつてはお引きずりの裾をたくし上げたときに使用した帯。
現在は七五三や花嫁衣裳で装飾として使用されています。

白打掛
白一色の打掛。
打掛は室町時代に武家の婦人が秋から春にかけての礼服として羽織のように
打ち掛けて着られていたのが始まりで、江戸時代に入って大奥や富裕な家でも
着られるようになり、次第に婚礼の礼服として一般にも普及しました。

筥迫(はこせこ)
江戸時代に武家の女性が身だしなみ用として胸元に入れていた
小物入れが礼装用になったもの。
中には懐紙やお香、小銭や薬などを入れていたそうです。

懐剣(かいけん)
武家に生まれた女性は護身用に短刀を帯に入れていたというところから
婚礼の際、嫁入り道具のひとつとなったそうです。
一度嫁いだら死んでも帰らないという決意の表れという説や
刀は神聖なものでもあるため、お守りとして身につけるという説もあります。

末広(すえひろ)
お扇子のこと。扇子は広げると先が広がるところから
末広がりとして縁起が良いといわれています。
白無垢では白の平骨で、地紙が金銀、表裏のものを使います。

白無垢全身

こんな感じに仕上がりました


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